タロットを持っていると、「私も引いてよ」と言われることがあります。

引いて構いません。ただし、自分で引くときにはない責任が生まれます。

引く前に、伝えておくこと

  • 当てるものではなく、考える材料として引くこと
  • 出た札をどう扱うかは、相手が決めること
  • 健康・お金・法律のことは扱えないこと
  • 何を聞きたいか、相手自身に決めてもらうこと

4つ目が効きます。 質問の作り方に書いたとおり、問いが漠然としていると、どの札が出ても当てはめようがありません。

「何が知りたい?」と聞いて、相手が言葉にするまで待ってください。この時間そのものに整理の働きがあります。

言い方を変えるだけで、伝わり方が変わる

言わないほうがよい形

「別れることになりそう」

言ってよい形

「この人とは合わない」

未来を言い切らない、というだけです。 札は状態を示すもので、結果を告げるものではありません。

悪い意味に見える札が出たとき

塔、死神、悪魔。どれも「悪いこと」の札ではありません。

大アルカナの基本に書いたとおり、塔は前提が崩れる場面、死神は区切りをつける段階を指します。そう説明できるかどうかで、相手の受け取り方がまったく変わります。

やってよいやらないほうがよい
  1. 01札の名前と、絵の中身を伝える

    「地平線の向こうに門が描かれています」。**見たままを言う**ところから始めると、脅かす形になりません。

  2. 02その札が指す状態を説明する

    「終わったものを終わったと認める段階」。状態なら、相手が自分の件に当てはめられます。

  3. 03隠す・別の札に引き直す

    **勧めません。** 隠したことに気づかれると、他の話も信用されなくなります。

  4. 04怖い意味として伝える

    **やめてください。** 相手は不安だけを持ち帰ることになり、材料が何も残りません。

断るべき相談

引かないほうがよい場面があります。

  • 病気や体調のこと(医療機関の領域です)
  • お金の運用や返済のこと(専門家の領域です)
  • 法律に関わること(弁護士の領域です)
  • 本人がいない第三者の内心を、当てさせようとする相談
  • 相手がすでに決めていて、後押しだけを求めている場合

5つ目は判断が難しいところです。 後押ししてほしいだけなら、札は要りません。「もう決まっているみたいだね」と言うほうが、正直で親切です。

相手が真に受けすぎているとき

引いたあと、相手が**「じゃあそうする」と即断した**なら、いったん止めてください。

「これは材料のひとつだから、他のことも見て決めて」と伝える。この一言があるかどうかで、占いが判断の助けになるか、判断の代わりになるかが分かれます。

占いに頼りすぎていると感じたらに書いた線引きと同じです。決定が相手の側に残っているか、それだけを見てください。

続けて頼まれるようになったら

間隔を決めてください。 何かあるたびに引く関係になると、相手にとってあなたが判断の窓口になります。

これは相手のためになりませんし、こちらの負担にもなります。「大きいことだけね」と決めておくと、続けられます。

道具の話

人前で引くなら、布を敷くと扱いが安定します。

テーブルの天板は硬くて滑るので、混ぜるときに指が入らず、端が折れます。タロットクロスのように裏に滑り止めがあるものだと、混ぜているうちに布ごとずれることもありません。

デッキは、はじめの1組のようなウェイト版が説明しやすくなります。絵に数字と場面が描き込まれているので、「ここに何が描かれているか」から話を始められます。