大アルカナはタロット78枚のうちの22枚で、0番の愚者から21番の世界まで、一続きの物語として並んでいます。残りの56枚(小アルカナ)より枚数が少なく、1枚ごとの絵柄がはっきり違うので、覚えはじめにはここから入るのが近道です。

22枚は「旅」として並んでいる

大アルカナには 0 から 21 までの番号が振られています。この並びは、しばしば「愚者の旅」と呼ばれます。何も持たない 0 番の愚者が、途中でさまざまな人や出来事に出会い、最後に 21 番の世界にたどり着く——という筋立てです。

この見方が便利なのは、1枚を単独の意味として暗記しなくてよくなるためです。たとえば 1 番の魔術師は「始まりの道具がそろった段階」、18 番の月は「終わりが近いのにまだ視界が悪い段階」というふうに、前後との関係で位置づけられます。番号の近い札どうしを並べて眺めると、意味の差がつかみやすくなります。

覚える順番の目安

一度に22枚を覚えようとすると、似た印象の札が混ざって記憶が崩れます。次のように区切ると負荷が下がります。

区切り番号大づかみの主題
はじまり0〜7手持ちのものと、身近な関係
なかば8〜14力の使い方と、立ち止まる時間
おわり15〜21揺さぶられたあとの、作り直し

区切りごとに、まず絵の中でいちばん目を引く要素を1つだけ言葉にしてみてください。「塔なら落雷」「星なら水を注ぐ器」といった具合です。意味の解説を読むのはそのあとで構いません。先に絵を見ておくと、解説の言葉が絵のどこに結びつくのかがわかり、記憶に残りやすくなります。

正位置と逆位置

カードが上下逆に出た状態を逆位置と呼び、正位置とは別に読む流派があります。ただし、逆位置を使わない読み方も同じくらい一般的です。

はじめのうちは正位置だけに絞ることをおすすめします。1枚につき覚える内容が半分で済みますし、逆位置は「正位置の反対」とは限らない(弱まった状態、内側に向かった状態、行きすぎた状態など、流派によって扱いが違う)ため、中心の意味が固まる前に手を出すと、かえって混乱しやすいからです。

数字の並びから読む手がかり

番号そのものにも読みの手がかりがあります。1桁の番号どうしを足したり引いたりして関係を見る読み方もありますが、はじめのうちは次の2つだけで十分です。

似た番号は対になっていることが多い。 たとえば 6 番の恋人(選ぶ)と 15 番の悪魔(選べない)は、どちらも「二人と一つの関係」を描いた構図をしています。並べて見ると、絵の共通点と、そこから外れている部分がはっきりします。この「同じ構図で何が違うか」が、そのまま意味の差になります。

大きい番号ほど、個人の外側に出ていく。 前半は身近な人間関係や自分の力量の話が多く、後半になるほど、自分では動かせない大きなものが出てきます。17 番の星、18 番の月、19 番の太陽が空の話であるのは偶然ではありません。引いた札の番号が大きいときは「自分の努力の外にある要素」を、小さいときは「手元でできること」を、それぞれ読みの中心に置いてみてください。

1枚引きから始める

22枚を一通り眺めたら、実際に引いてみるのがいちばん早い覚え方です。スプレッド(複数枚を配置する読み方)は後回しで構いません。1日1枚だけ引いて、出た札について「絵で目を引いたもの」「その日に思い当たること」の2つを短く書き留めていくと、解説書の言葉ではなく自分の言葉で札を覚えられます。

1組目に選ぶなら

ウェイト版であること以外に、こだわる点はほとんどありません。練習で使う ものなので、傷んでも惜しくない価格帯のほうが結局よく使います。

輸入品なので、印刷のずれや小さな汚れの指摘がレビューにあります。保存状態を 重視するなら向きませんが、毎日引いて覚える使い方なら気になりにくい範囲です。

裏面の絵柄だけは買う前に見ておいてください。1日1枚引く使い方だと、 裏を見ている時間のほうが長くなります。

なお、タロットは意思決定の材料のひとつであって、医療・法律・お金の専門的な判断に代わるものではありません。重い決断のときは、それぞれの専門家に相談してください。