頼まれると引き受けてしまう。あとで抱えきれなくなる。次は断ろうと思っても、その場になると言えない。

断り方を覚えても、直りません。 問題は言葉ではなく、判断の順番にあります。

基準を先に決める

その場で迷う人は、毎回ゼロから考えています。 だから相手の表情や状況に引っ張られます。

先に決めておくのは、次の3つだけです。

  • 何時以降の依頼は引き受けないか
  • 1週間に何件までなら引き受けられるか
  • どの種類の依頼は断ると決めているか
  • 即答しない、と決めておく

4つ目がいちばん効きます。 「一度確認します」と言えるようになるだけで、その場の圧力から離れられます。

確認する相手は自分で構いません。 手帳を見る、量を数える。それだけで判断が変わります。

断れない理由は4つ

変えられる時間が要る
  1. 01基準がない

    その場で考えるので、断る根拠が作れません。**先に決めておけば、根拠は自分の中にあります。**

  2. 02量が見えていない

    いま何を抱えているかを数えていないと、あと1つ入るかどうかが判断できません。

  3. 03断ると嫌われると思っている

    実際には、**引き受けて雑になるほうが関係に響きます。** ここは思い込みであることが多い場所です。

  4. 04断ることに慣れていない

    回数の問題です。**小さい依頼で練習する**と、大きい依頼のときに言えるようになります。

1つ目と2つ目は、今日から変えられます。

引き受けたあとのほうが響く

断る

その場で相手は困ります。

引き受けて中途になる

ただ、別の人に頼めます。 早く断るほど、相手の選択肢が残ります。

早く断るほうが、相手にとっても良いという場合が実際にあります。ここを見落とすと、断ることが一方的に悪いことに見えます。

言い方は3つで足りる

基準が決まったら、言葉は使い回せます。

  • 「いまは手が空いていないので、お引き受けできません」 — 理由を説明しない
  • 「◯日以降なら可能です」 — 条件付きで受ける
  • 「一度確認して、明日お返事します」 — 即答を避ける

1つ目で理由を説明しないのが要点です。 理由を言うと、その理由を打ち消す提案が返ってきます。「じゃあ他の仕事を減らせば」と言われると、断れなくなります。

職場での断り方

職場の人間関係がつらいにも書きましたが、やりとりを文字にすると変わります。

口頭で断るのが難しいなら、メールやチャットで返すという手があります。その場の空気に影響されず、内容だけを伝えられます。

記録が残るという利点もあります。何を引き受けて何を断ったかが曖昧にならないので、あとから摩擦になりません。

「自分が我慢すれば」で止まっているとき

自分に自信が持てないに書いた確かめ方が、ここでも使えます。

同じ状況にいる友人に、同じことを言うか。 「その量なら断っていい」と言うなら、自分にだけ厳しい基準を当てています。

相談するなら

断れない状態が続いていると、抱えている量そのものを誰にも言っていないことがあります。

事情を知らない相手に話すと、説明しているあいだに量が見えます。「そんなに抱えていたのか」と自分で気づく、という形が起きます。

声を出しづらいなら文字でやりとりする形が向きます。1件いくらの買い切りなので、書きながら整理しても金額が動きません。書き出す作業そのものが、量を数えることになります。