タロットを覚え始めて最初に詰まるのが、逆位置です。
理由ははっきりしていて、扱いが一つに決まっていないからです。
「反対の意味」ではない
いちばん多い誤解がこれです。逆位置を正位置の反対として覚えると、当てはまらない場面で必ず詰まります。
実際には、次のような読み方が併存しています。
| 立場 | 逆位置の読み方 |
|---|---|
| 弱まり | 正位置の力が出きっていない状態 |
| 内向き | 同じ性質が、外ではなく自分の内側に向いている |
| 行きすぎ | 正位置の性質が過剰になっている |
| 反転 | 正位置と逆の意味 |
| 使わない | 向きを見ない。すべて正位置として読む |
どれも実際に使われています。 つまり「逆位置の意味を調べる」という行為は、どの立場の本を引いたかで答えが変わります。
例で見ると分かりやすい
8番の「力」で考えてみます。正位置は、強い感情を抑え込むのではなく扱いに慣れることを示す札です。
弱まり・内向きとして読む
まだ扱いきれていない。抑えようとして力んでいる。
行きすぎとして読む
——手が届いていないという読み。
方向が正反対です。 どちらも成立するので、立場を決めないまま読むと、その場の気分で選ぶことになります。それでは手がかりになりません。
はじめは正位置だけでいい
大アルカナの読みはじめにも書きましたが、まずは22枚の中心の意味を固めるほうが先です。
理由は3つあります。
- 覚える量が半分で済む(22通りで足りる)
- 1枚ごとの中心がはっきりする(ぶれる要素が減る)
- 逆位置を使う流派も、正位置の理解が土台になっている
3つ目が要点です。 逆位置はどの立場でも「正位置に対して何か」という形で定義されています。正位置が定まっていなければ、逆位置も定まりません。
シャッフルの仕方も変わる
見落とされやすい点です。逆位置を使わないなら、向きを混ぜる必要がありません。
逆位置を使う場合は、束を分けて片方を回す、机の上で広げて混ぜる、といった手順が要ります。使わないなら、向きをそろえたまま切るだけで済みます。
途中で切り替えるときは、シャッフルの仕方も一緒に変えてください。 向きを混ぜていないのに逆位置が出たなら、それは偶然ではなく手順の問題です。
切り替えるとき
正位置に慣れて、逆位置も使いたくなったら、次のようにすると混乱しません。
- 1
どの立場を採るか決める
弱まり、内向き、行きすぎ、反転。1つ選んで、それで統一します。
- 2
切り替える日を決める
「今日から」とはっきりさせます。曖昧に始めると、記録が混ざります。
- 3
シャッフルの手順を変える
向きを混ぜる方法に切り替えます。
- 4
しばらくは、両方の読みを書き留める
正位置ならどう読むか、逆位置としてどう読むか。並べて記録すると、自分に合う立場が見えてきます。
付属の解説書には書かれていないことが多い
実務的な注意です。デッキに付いてくる小冊子には、逆位置の記載がないことがあります。
たとえば当サイトで扱っているライダータロットは、レビューに「逆位置が出た場合の説明がない」という指摘があります。同じ指摘が10年以上前から繰り返されているので、仕様として受け止めるほうが早いです。
正位置だけで読むなら支障ありません。 逆位置まで扱いたいなら、別に解説書を用意する前提で選んでください。