風水を調べていくと、ひとつだけどの流派も同じことを言う項目があります。掃除です。

方位の解釈は割れます。色の意味も、鏡の左右も、枕の向きも割れます。ところが「清潔に保つ」だけは、どの説明にも共通して出てきます。

なぜ掃除だけ一致するのか

理由を考えると、風水という枠組みの性質が見えてきます。

方位や色は体系の中でしか意味を持ちません。 「北東が鬼門」は、その体系を採らなければ何の意味もない記述です。だから体系が違えば答えも変わります。

一方、掃除は体系の外でも成立します。 汚れた場所は使いにくく、湿気はカビを呼び、物が多い場所は探しものが増える。これは誰が見ても確かめられます。

つまり風水の中で、掃除だけが体系に依存していないわけです。ここだけ取り出しても機能します。

どこから手をつけるか

流派を問わず挙がるのは、出入口と水回りです。

場所よく挙がる理由実際に起きること
玄関人ともの が出入りする靴と箱が溜まる
トイレ水がたまり澱む見えない汚れが残る
洗面所同上髪と水垢
台所火と水が同居油と湿気
光が入る場所曇ると部屋全体が暗く見える

最後の窓は見落とされがちです。 窓が曇っていると、日中でも部屋が暗く感じます。照明を足すより、窓を拭くほうが効きます。

続けるための組み立て

掃除の記事は世の中に山ほどあるので、ここでは続かない理由のほうを書きます。

  1. 1

    頻度を下げる

    週1回が続かないなら2週に1回。理想の頻度を決めて止まるより、低い頻度で続くほうが整います。

  2. 2

    場所を1つに絞る

    全部やろうとすると始められません。今月は玄関だけ、で構いません。

  3. 3

    道具をその場に置く

    取りに行く動作が挟まると、それだけでやらなくなります。トイレの掃除道具はトイレに置いてください。

  4. 4

    きっかけを作る

    盛り塩を替える日、ゴミの日、月初。何かの予定に紐づけると、思い出す手間がなくなります。

4が要点です。 盛り塩の記事で書いたことと同じで、週に一度替える習慣は、そのままその場所を点検する機会になります。掃除そのものを目的にすると続きませんが、別の用事のついでなら続きます。

物を減らすほうが、拭くより効く

掃除が続かない原因の多くは、物が多いことです。

床に物があれば、動かさないと拭けません。調理台に物が出ていれば、どければ拭けますが、その手間が毎回かかります。手間が一定を超えると、人はやらなくなります。

  • 床に直接置いてあるものを、どこかに収める
  • 1年使っていないものを、まとめて一箇所に集める
  • 集めたものを、そのまま3か月置いてみる
  • 3か月経っても取り出さなかったものを手放す

3と4は、決断を先送りにするための手順です。 「捨てる」を即断しようとすると手が止まるので、いったん保留にして、時間に判断させます。

効果について、正直なところ

掃除をすると良いことが起きる、という因果は確かめられていません。

ただ、次のことは確かめられます。

  • 探しものの時間が減る
  • カビと臭いが出にくくなる
  • 人を呼びやすくなる
  • 汚れが少ないうちに気づける

これで十分だと考えています。 風水を信じるかどうかに関係なく、掃除は掃除として役に立ちます。逆に言えば、掃除以外の部分は、信じるかどうかの話です。

風水の基本にも書きましたが、この枠組みの使いどころは「どこから手をつけるか」の順番が決まることです。順番が決まらないと、人は始められません。 風水はそこに効きます。