風水の話で、方位と色を結びつける説明があります。「西に黄色」がとくに有名です。
ただ、これも書き手によって割り当てが違います。 同じ方位に別の色が当てられているものが普通にあります。
五行と色の対応
風水では、ものごとを木・火・土・金・水の5つに分けます。色もこれに対応します。
| 五行 | 色 | 印象として結びつくもの |
|---|---|---|
| 木 | 緑・青緑 | 伸びる、育つ、春 |
| 火 | 赤・紫 | 熱、明るさ、夏 |
| 土 | 黄・茶 | 安定、落ち着き、中央 |
| 金 | 白・金・銀 | 整う、締まる、秋 |
| 水 | 黒・青 | 静か、深い、冬 |
この対応自体は、流派による差が小さい部分です。 割れるのは「どの方位にどれを当てるか」のほうなので、対応表だけ借りるという使い方ができます。
部屋の配色を決めるのに使う
五行を、色の組み合わせを考える枠として使ってみます。
01面積の大きいものを、落ち着いた色にする
壁、カーテン、寝具、ラグ。ここに強い色を置くと、あとから調整できません。白・生成り・薄い灰・薄い茶あたりが扱いやすくなります。
02部屋の役割から、足したい方向を決める
休む部屋なら水(青・黒)や木(緑)。人が集まる部屋なら火(赤)や土(黄)。役割で選ぶと、方位で悩まずに済みます。
03小さいもので色を足す
クッション、花瓶、絵、本の背表紙。面積が小さいほど、飽きたときに変えやすいという実用の利点があります。
04そのうえで、方位の話が気になるなら取り入れる
1〜3と衝突しない範囲で。方位に合う色を、小物のほうで足せば足ります。
2が本題です。 方位は選べませんが、部屋の役割は自分で決められます。 選べるほうを判断の中心に置いたほうが、できることが増えます。
「西に黄色」の扱い
いちばん有名な組み合わせなので、これだけ触れておきます。
西は五行でいう金に当たり、金は黄色や白と結びつけられます。体系の中では筋が通っています。 ただ、それがお金と結びつくという説明については、確かめられた根拠がありません。
色を変えると金銭の状況が変わる、という因果は確かめられていません。 財布の風水で書いたことと同じで、財布の中身を減らすほうが先です。
実用として西を考えるなら、色より西日のほうが効きます。夏の西日は室温を上げ、家具や本を傷めます。遮光や断熱のほうが、色を変えるより確実に効く部分です。
色を変えても飽きる
もうひとつ、実務的な話を。
強い色は飽きます。 とくに面積が大きいと、飽きたときの負担が大きくなります。カーテンを買い替えるのは金額も手間もかかりますし、飽きたまま使い続けるのは気が重くなります。
- 大きい面積ほど、落ち着いた色にする
- 強い色は、小さいもので試してから増やす
- 季節で変えたいなら、変えられるもの(クッションカバーなど)で
- 気に入らなかったときに戻せるかを、買う前に考える
4つ目が実は効きます。 戻せない変更をする前に、小さいもので試してください。
色の話が向いている場面
否定的なことばかり書きましたが、色と五行の枠組みが役に立つ場面はあります。
選択肢が多すぎて決められないときです。カーテンの色を選ぶとき、候補が無限にあると決まりません。「この部屋は休む部屋だから、水か木の系統から選ぶ」と枠を決めると、候補が絞れて決められるようになります。
風水の基本で書いたことと同じで、この枠組みの使いどころは判断の順番と範囲が決まることにあります。当たり外れの話ではありません。