財布については、色・形・買い替え時期に定番の説明があります。よく知られているぶん、根拠を確かめないまま広まっている部分も多い題材です。
買い替え時期の「春財布」は語呂合わせ
よく聞くのが「春に買うと張る(膨らむ)財布になる」という話です。
これは春と「張る」の語呂合わせです。秋を勧める説明も「実りの秋」から来ています。言葉遊びとして成立しているだけで、それ以上の根拠が示されることはほとんどありません。
語呂合わせが悪いという話ではありません。季節の区切りを買い替えの目安にするのは、実用として理にかなっています。 ただ「その時期に買わないと良くない」という形になったら、それは元の話から離れています。
実用としての買い替えどき
時期で決めるより、状態で決めるほうが確かです。
- 角がすり切れて中身が見えている
- 留め具やファスナーが引っかかる
- カード段が伸びて落ちる
- レシートが溜まって閉まらない(これは買い替えではなく整理の合図)
4つ目に当てはまるだけなら、買い替えは不要です。 中身を出せば直ります。ここを「財布が悪い」と解釈して買い替えても、次の財布も同じ状態になります。
色の説明は、書き手によって違う
色ごとの意味づけは体系によって変わります。同じ色に別の説明が当てられていることも珍しくありません。
| よく見る説明 | 注意点 |
|---|---|
| 黄色はお金に良い | 汚れが目立ちやすい素材だと手入れが要る |
| 黒は貯まる | 傷が目立ちにくく、長く使いやすいのは確か |
| 赤は出ていく | 「出す」を良いとする説明もあり、一定しない |
| 青は流れる | 同上。流派で逆になる |
赤と青は、説明が正反対になっている例です。 ここまで割れているものを判断の中心には置けません。
実用として色を選ぶなら、視点をひとつ変えてみてください。汚れが目立つ色は、手入れのきっかけになります。 明るい色の財布は、汚れたことに気づけるので拭く回数が増えます。逆に黒は汚れに気づきにくく、そのぶん長く放置されがちです。
中身を減らすほうが、実際に効く
財布まわりで確実に効くのは、色でも形でもなく中身の量です。
01レシートを毎日出す
帰宅時に出す、と決めるだけです。溜まると、必要なものを探す時間が毎回増えます。
02使っていないカードを抜く
半年使っていないものは抜いて構いません。厚みが減ると、財布そのものの傷みも遅くなります。
03ポイントカードはアプリに寄せる
物理カードを減らすと、上の2つが自動的に楽になります。
04そのうえで、形と色を選ぶ
入れるものが決まってから選ぶほうが、大きさを間違えません。
長財布か二つ折りか、という話もここまで来てから決まります。 鞄で持ち歩くなら長財布、ポケットに入れるなら二つ折り。中身が少なければ二つ折りで足ります。
高額な「開運財布」を勧められたら
判断の材料をひとつ置いておきます。
「これを持たないとお金が入ってこない」という形の説明には、根拠がありません。 入らなかったことは、あとから何とでも説明できるためです。
鬼門・裏鬼門の記事にも書きましたが、変えられないことや、確かめられないことを問題として提示する形は、それ自体が判断の材料になります。金額が実用の範囲を大きく超えているなら、その場で決めないでください。